宅建士として登録するためにはさまざまな費用が必要になります。ここでは、宅地建物取引士の資格取得に際して発生する費用について説明していきます

 

宅地建物取引士資格の特徴

宅地建物取引士の試験に合格したら、宅建士としての登録作業が待っています。ただし、登録は必須ではないため、宅建士として活動していく予定がない人の場合はあえて登録作業を行わないケースも散見されます。

 

宅建士として活動する予定がある人は、当然ながら登録作業を行わなくてはなりません。次章で挙げている書類を用意し登録作業を進めましょう。なお、手続きが完了するまでには1ヵ月から2ヵ月ほどかかるため、実際に働きだす時期から逆算し余裕をもって登録することをお勧めします。

 

宅建士の合格証が必要な業務

宅建士の合格証を得て登録を済ませると、晴れて以下のような宅建士の専門業務を行うことができます。

  • 重要事項説明
  • 重要事項説明書への署名捺印
  • 契約書への署名捺印

 

不動産会社で働く場合はすぐにでも必要になる業務なので、合格したら速やかに登録手続きを済ませることが大切です。また、不動産以外の別業界に就職する場合でも、宅建士としての身分を確定させておいた方が企業にアピールしやすく、即戦力として採用してもらえる可能性が高くなるかもしれません

 

宅地建物取引士の登録申請書類

宅建士の試験に合格したら、以下の書類を揃えて登録手続きを行う必要があります。手続きが済むと宅地建物取引士証を受けることができ、実務への着手が可能になります

 

宅地建物取引士の登録申請書類と費用

宅建士の登録に必要な書類と費用は以下のとおりです。

 

  • 登録申請書(署名捺印が必要)
  • 誓約書(署名捺印が必要)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村発行したもの)
  • 登記されていないことの証明書(法務局が発行したもの)
  • 住民票(申請者本人のみ記載されたもの)
  • 合格証書のコピー
  • 顔写真(縦3cm×横4cmのカラー写真)
  • 登録資格があることを証明する書類(実務経験証明書や登録実務講習の修了証)

 

宅地建物取引士の登録手数料

宅地建物取引士の登録手数料は37,000円です。ただし、実務経験が2年未満の場合は、受講費用約20,000円を支払い、登録実務講習を受講して修了しなければなりません

 

各種受験料・登録手数料

宅地建物取引士の登録手数料を含む諸費用について整理しておきます。

  • 宅地建物取引士資格試験受験料:8,200
  • 登録実務講習:約20,000
  • 資格登録手数料:約37,000
  • 宅地建物取引士証交付申請手数料:4,500

 

また、宅地建物取引士の試験に合格した後1年経過以降は、宅建士証の交付申請前に法定講習を受ける必要があります。このとき、法定講習の受講料として12,000円がかかります。

 

宅地建物取引士証には有効期限があり、5年に一度の更新を行います。更新手続きの際は法定講習を受講したうえで宅建士証の交付申請を行いますので、手数料は合わせて16,500円となります。

 

まとめ

更新手続きさえ怠らなければ、宅建士の資格は生涯に渡り有効です。もし実務期間にブランクが生じてしまった場合でも、法定講習を受け宅建士証の交付を受ければ、再び宅建士として活動することが可能です。

 

当事務所ではさまざまな業界における会社設立関連業務を承っていますが、宅建士を採用したいという声は多方面からたびたび聞こえてきます。不動産業界に限らず、さまざまな業界で「商品としての不動産」「資産運用としての不動産」を扱いたいケースが少なくないからでしょう。

 

このことを踏まえても、建設業界など異なる分野で働く場合は即戦力としての活躍を期待されることが多いので、できるだけ途切れなく実務経験を積んでいくことが望ましいといえます